【社労士監修】障害年金の診断書が軽く書かれた?診断書はしっかり書いてもらうことが必須
障害年金請求をする際、医師による診断書が非常に重要な役割を果たします。しかし、時には「診断書が軽く書かれてしまっていると感じる」というご相談だったり、軽く書かれてしまっていると見受けられる診断書で障害年金の等級認定に影響を与えてしまっているケースがあります。
この記事では、「障害年金の診断書をしっかり書いてもらう意味」について解説します。
このページの目次
診断書が「軽く書かれた」とは?
「診断書が軽く書かれた」とは、大きくは2つパターンで考えられます。
1.請求者の障害の状態が、実際よりも軽いものとして記載されてしまっている診断書
2.本来書かれるべき箇所に記載がない診断書
このような診断書では、障害年金の請求では不利になる可能性があります。このようなことが起きないために行うべきことについて考えてみます。
診断書を作成してもらうときのポイント
診断書が軽く書かれず、しっかり記載していただくためのポイントを整理します。
ポイント1: 医師とのコミュニケーションをしっかりする
診断書が請求者の状態を正確に反映していないと感じる場合、多くは担当医師とのコミュニケーション不足ということが考えられます。医師に対して、障害年金請求の重要性と診断書の内容が請求者の実際の状態をどのように反映されるのかを確認をしましょう。
ポイント2: 補足資料の提出
診断書には、障害の状態を証明するために、普段の診察ではなかなか確認できない点も記載する場合があります。そういった場合には、他の医療機関での治療記録や日常生活における制約を詳細に記載した文書などを用意するなどして、診断書の内容を補強する資料を作成する方法もあります。
ポイント3: 支援者との連携
障害年金の請求プロセスや診断書の内容について不安がある場合は、ご家族はもちろん、福祉施設のご担当者や社会保険労務士などの専門家に相談することをお勧めします。特に専門家は請求プロセスのサポートや適切な診断書の書き方についてアドバイスを提供できます。
診断書が手元に届いたら
まずは、必ず内容を確認しましょう。特に「封緘」されている場合でも、障害年金の診断書に関しては、必ず開封して確認します。
次に内容を確認し、細かい部分でも気になる点があったら医師に伝える準備をします。
医師は医療のスペシャリストである
書かれた診断書が自分が思っている状況よりも軽いと感じることがあります。しかし、医師は医療のスペシャリストです。根拠なく軽く書かれるケースはほとんどないと言ってもいいでしょう。
記載されていない項目の追加や、軽微なニュアンス(表現)の変更には応じていただける可能性はありますが、「医師の診断を否定」するような依頼は慎むべきでしょう。
それでも納得ができない場合
書かれている診断書があきらかに軽くて、それに医師に伝えても新たな診断が出されることは難しいと言えます。しかし、それが自身で納得できないということもあるかもしれません。その場合には、転医して新たな診断を受けて、診断書を書いていただくという選択肢もあるかもしれません。
一度出された過去の診断書は変更できないと考える
障害認定日請求などで、遡及する場合、過去の分の診断書を作成いただく場合があります。そのとき医師は基本的に当時のカルテや断片的な記憶をもとに診断書を作成します。そのため、当時の自身の記憶よりも診断書の内容が軽く書かれていると感じることもあります。しかし、過去のことは「情報」が少ないため、診断書の内容が変更されることはほぼ難しいと考えたほうがよいでしょう。
どうしても障害年金を請求する場合
診断書の変更や修正が難しいでも、請求に進めざるを得ないケースもあります。その場合には、障害の状態がわかる写真や他の人の証言などを書面するなどして請求することもできます。また病歴・就労状況等申立書もしっかり記入し、できるだけ障害の状態が適切に判断できるような主張を行います。
最後に
診断書は障害年金請求にとってもっとも大切な書類になります。実際の障害の状態が適切に反映され、軽く書かれないためにもしっかりと医師とコミュニケーションを診断書を作成されることがポイントになります。
障害年金の手続きを進めるために知っておくべきこと
今回は「障害年金手続きがめんどくさい場合の対応方法」について解説しました。障害年金の手続きを進めるためには「障害年金がもらえる条件」や「障害年金の申請の流れ」を知っておくことも重要です。ぜひこちらの記事も併せて読んでみて下さい。
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